高齢者ドライバーによる交通事故や危険運転が多発し、
話題になっています。
最近、知人が免許を返納しました。
まだ60代なのですが、
都会に住んでいるので
運転が怖くなったと話していました。
私は、ギリギリまで返納はしないでおこうと思っています。
運転はしなくても、
免許証が身分証明になると思っているからです。
免許証に代わる、身分証明書があれば、
返納の時期も早くなると思います。
高齢者だけでなく、
若い人の免許返納についてもまとめてみました。
高齢者の免許返納が最近話題になっていますが、
大体何歳くらいで返納する人が多いのでしょうか?
またその方法はどうするの?
免許を返納してしまったら、
買い物に行くための交通手段や、
身分証明の際にはどのようにしたらいいの?
不安に感じる方も多いようですね。
日本では今のところ、
何歳になったら必ず免許を返納しないといけない、
といった決まりはありません。
しかし、
警察庁が発表した2019年に公開されたデータを見てみると、
ここ10年で免許を返納する人は、
約8倍に増えて42万人を超えました。
免許返納をした人の平均年齢を計算してみると、
76.96歳となり、
実際に免許返納を行っている人の約6割が、
80歳までには免許を返納しています。
70歳を超えると免許の更新の際に高齢者講習が必要になり、
更新期間もだんだん短くなってくるため、
70歳を超えて1回目や2回目の免許更新のタイミングで、
免許を返納する人が多いようですね。
・免許を返納する方法は?
免許の返納を申請するには、
本人が最寄りの警察署や運転免許センターに行き、
用意されている運転免許取り消し申請書に記入と押印をして、
免許証とともに提出するだけでできます。
運転経歴証明書を同日中に交付してもらいたい場合には、
運転経歴証明書交付申請書を記入することで、
写真の撮影の後、
手数料1100円を支払って受け取ることができます。
警察署によっては、
証明写真要持参のところや同日発行不可のところもありますので、
しっかり確認をしてから行きましょう。
病気等で本人が直接申請に向かえない場合にも、
代理人が必要書類を用意の上、
来庁することで返納手続きを行うことができます。
ひとつ注意しないといけない点としては、
返納予定者が1人で自動車に乗って手続きに行ってしまうと、
帰りの時点では免許を返納しているため、
自分で車を運転して帰ることができません。
必ず運転できる付き添いの方と一緒に行くか、
公共交通機関やタクシーを使って手続きに行きましょう。
1つ目の身分証明書については、
免許証を返納すると「運転経歴証明書」という、
車が運転できないこと以外はほとんど免許証と同じものを、
新たに交付を受けることができます。
運転経歴証明書は、
顔写真付きの身分証明書として利用できる上、
有効期限が存在しないため、
更新の手間も掛かりません。
氏名や住所の変更も、
基本的に免許証と同じ手順で行うことができます。
様々な特典のある運転経歴証明書ですが、
失効してしまうと交付してもらうことができません。
そのため、
もう運転しないからと免許を放置するのではなく、
きちんと期限内に返納をして、
運転経歴証明書を交付してもらいましょう。
2つ目として、
交通手段が無くなるということですが、
多くの地域では上述の運転経歴証明書を持っていると、
タクシーやバスなどの交通手段が、
多くの地域で割引いてもらうことができます。
今まで自動車でしていた買い物や病院に、
タクシーやバスを使うとなると、
お金が掛かるような気がするかもしれませんが
実は自動車を使用するのに掛かっていた、
ガソリン代や税金・保険料などを考えると、
利用頻度によっては車を維持するよりも安く済む場合もあります。
地域に公共交通機関が走っていないという場合には、
なかなか難しいかもしれませんが、
ご一考されてみてはいかがでしょうか?
また、運転経歴証明書を持っていると、
交通手段が割り引かれるだけでなく、
高齢者運転免許自主返納サポート協議会などに加盟しているお店では
運転経歴証明書を所有している人を対象に、
商品の割引や、
ポイントのキャンペーンなどを行っているお店もあります。
高齢者の免許返納の年齢ですが、
65歳からという情報もありますが、
一概には言えないようですね。
自動車の運転免許証は、
自身の意思で返納することが可能です。
高齢者ドライバーによる交通事故や危険運転が多発していたことから、
1998年(平成10)に、
運転免許の自主返納制度が導入されることになりました。
手続きについては、
一般の免許証更新と同様に、
管轄の警察署または運転免許センターで返納手続きが可能です。
免許証を持参し、
窓口で返納したい旨を伝えればその場で手続き開始となります。
また地域によっては印鑑が必要になるところもあるため、
スムーズに手続きができるよう、
免許証とあわせて印鑑を持参するようにしましょう。
なお、高齢者ドライバーによる事故が多発していることから、
一定の年齢に達した人でないと、
返納できないと思っている人もいるかもしれませんが、
年齢に関係なく本人の意思によって誰でも返納することが可能です。
先ほども、お伝えしましたが…
返納の手続きと同時に、
希望者には「運転経歴証明書」というものが発行されます。
これは運転免許証やパスポートなどと同じように、
公的な身分証明書として使えるものであって、
免許証と同じようなデザインのカード型になっています。
普段から、
免許証を身分証明書代わりに利用していた人には、
ありがたい措置と言えるでしょう。
運転経歴証明書は、2002年(平成14)に導入され、
現在は有効期限を設けず永久的に身分証明書として認められています。
警察署または運転免許センターに置いてある申請用紙に、
必要事項を記入すれば即日発行されます。
(ただし警察署の場合は数日かかることも)。
申請には印鑑と顔写真が必要になるため、
事前に用意するか、
センター近隣にある証明写真サービスを利用し、
撮影しておきましょう。
注意点として、
免許証が失効してから5年以上経過している場合と、
交通違反などにより免許の停止または取り消しになっている人は、
運転経歴証明書の受給資格はありません。
免許証の自主返納
つまり運転経歴証明書の提示によって、
全国各地でさまざまな特典を受けることが可能です。
若い人でも、特典を受ける事ができます。
「運転経歴証明書」で受けられる特典(優遇処置)には、
様々な条件が定められています。
運転免許証を自主返納した方への各種特典のご案内についてhttp://www.zensiren.or.jp/kourei/return/relist.html
提示:運転経歴証明書の提示が必要
住居:○○市在住
年齢制限:満○○歳以上
申請:事前申請が必要
期限:自主返納の返却から○ヶ月以内
グループ:同一グループ○名まで
などの様々な条件があります。
中には、
「県内居住者のみならず全国の運転経歴証明書の交付を受けている方」
を対象としたものも多くあり、
全国へ旅をする楽しみも増えます。
特典は、都道府県によって違います。
一例として神奈川県を例に挙げてみます。
箱根では芦ノ湖の海賊船片道運賃の30%割引、
さらに海賊船往復運賃の復路運賃の60%割引など有名観光地での割引や、
「万寿屋」の宿泊料金10%割引(平日のみ)。
創業大正6年の「やなどり茶舗」では購入金額の20%割引。
「京急百貨店」では、
お買い物に使える5%OFFお買い物優待券発行特典。
「K.C.Y」では、買取額10万円以上のお車で、
お米30キログラムか、
A5ランク牛肉700グラムいずれかをプレゼント!
のような特典もあります。
県内には万葉倶楽部などの日帰り入浴施設の割引が多いのも特徴。
という感じです。
お住いの都道府県でどの様な特典があるのか調べてみて下さいね。
若い方の免許返納のメリットは、
高齢者に比べて少ないようです。
お伝えするとすれば、
前述しました様に「運転経歴証明書」の発行や、
車を運転しないということで事故のリスクが減りますし、
車が不要になる分、
車検、維持費がかからないという金銭的なメリットもあります。
若い方の、免許の返納はよく考えておこなって下さいね。
事故のリスクを考えれば、
高齢者の免許返納は必要との見方もありますが、
返納によって今後の暮らしの質が損なわれるのでは考えものです。
返納を検討する際は、
車がなくとも暮らしていける環境を整える必要があります。
車がなくても生活できる土地へ引っ越しをしたり、
買い物に行かなくとも済むように、
宅配サービスを検討したりするなど、工夫ができます。
運転免許の返納による「安全・家族の安心」と、
返納後の「利便性」を踏まえて、より良い選択をしてください。