WEBのユーザビリティは、
使い勝手のよさをあらわす言葉として広く使われています。
WEBサイトの使い勝手について表現することが多いため、
IT用語としてもよく紹介されています。
アクセシビリティとは、
特にWebサイト上における、
情報やサービスへのアクセスのしやすさのことです。
アクセシビリティは、高齢者や障害者なども含めたあらゆる人が、
うるさい場所や、暗い場所、逆に明るい場所など、
どのような環境においても、
柔軟にWebサイトを利用できるように構築することを、
考慮する場合に使われます。
ユーザビリティとは
ユーザビリティとは、
「わかりやすさ」や「使いやすさ」を意味し、
一般的なユーザーがストレスを感じず、
快適に利用できるようにする設計概念のことです。
このユーザビリティに関しては、
国際規格ISOによって6つの基準が策定されているのですが、
Webユーザビリティ研究の、
第一人者であるヤコブ・ニールセン博士によっても、
5つの定義がなされています。
1つ目は「学習しやすさ」。
これはすぐに、そして簡単に使用できる事を目標としています。
2つ目は「効率性」。
一度使い方を学習したら、
高い生産性を維持することができる事を目標としています。
3つ目は「記憶しやすさ」。
簡単に使い方を記憶できる事を目標としています。
4つ目は「間違えにくさ」。
ユーザーが間違いを起こしにくく、
また間違いを起こしても簡単に回復が可能になる事を目標としています。
5つ目は「主観的満足度」。
ユーザーが満足して、楽しく利用できる事を目標としています。
これらの5つがユーザビリティの大原則なのです。
ホームページでの「ユーザビリティの向上、配慮」を考えた場合、
「わかりやすいデザインかつ文言」
そして
「メールフォームの入力項目を減らす」
「ユーザーが探している情報に適切にたどり着けるためのページ設計や検索機能」
「一目でサービス内容の伝わるメインビジュアルのキャッチコピー」
「サービスコンテンツの適切な分類と整理」
「迷わずに進める(戻れる)トップページなどへのリンクやパンくずリストの設置」
「サイトマップページの作成」 などがあげられます。
また、ユーザビリティは、
「指定された目標を達成するためのわかりやすさや使いやすさ」
といった側面も含んでいます。
そのため、一般的なユーザーに対して施すものだけでなく、
「貴社の顧客となり得るユーザー」に対しての、
ユーザビリティ対策を意識することも重要でしょう。
ユーザビリティは、ユーザーにとっての「使いやすさ」を指し、
ユーザーが使いやすい導線設計を施し、
スムーズに成約までたどり着けるようにするためには欠かせません。
ユーザビリティが「使いやすさ」を表すのに対し、
アクセシビリティは、
「インターネットへのアクセスのしやすさ」を指すもので、
どのような環境にいても、
人々が平等にアクセス可能で、
全てのコンテンツや機能が利用できる状態を理想とするものです。
アクセシビリティの定義については、
WAI(Web Accessibility Initiative)が、
世界基準のガイドライを策定しており、
日本においてもJISが「JISX8341-3」という規格が存在しています。
この規格の正式名称は、、
「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、
ソフトウェア及びサービス-第三部:コンテンツ」であり、
高齢者でも障害者でも問題なく利用できるWebコンテンツ構築を、
目的としています。
このようにアクセシビリティは、
誰でもインターネットを平等に使えるようにするという、
Web上のユニバーサルデザインの普及を促すものであり、
「ユーザビリティ(使いやすさ)」は、
アクセシビリティを構成する1つの要素です。
物凄く簡単に言えば、
あらゆるデバイス(PC・スマホ・タブレット等)からのアクセスでも、
同じURLで表示できるという事だと思います。
そして、
アクセシビリティとユーザビリティの違いですが
アクセシビリティとユーザビリティは、
両方とも「使いやすさ」の尺度です。
しかし、使いやすさの解釈がこの2つでは異なるのです。
アクセシビリティは大多数のユーザーと比べ、
何らかのハンデを抱えているユーザーに対して親切な設計を目指しています。
ユーザビリティは、
ユーザー全体の満足度を上げることや、
ユーザーに対してある目的を達成させるための設計指針を指します。
どちらもホームページを設計する上ではなくてはならない要素です。
この2つの違いに注意しながら、
ホームページのプランニングを行ってみてはいかがでしょうか。
先ほども、紹介しましたが、
ここでおさらいをさせて頂きますね。
2つの言葉の日本語訳は
・ユーザビリティ(Userbility):「使いやすさ」「使い勝手」
・アクセシビリティ(Accessibility):「可触性」「アクセス可能性」
と翻訳されています。
つまり 、
ユーザビリティとは、
ユーザーの操作をいかに容易にし、
Webサイトを利用する目的の達成が簡単かを意味します。
具体的には以下のような項目です。
・ナビゲーションの使いやすさ
・メニューやラベル名の見やすさ
・問い合わせの見つけやすさ
・入力フォームの入力しやすさ
一方のアクセシビリティとは、
すべてのユーザーが情報に到達が可能か(目的を達成することが可能か)」
を意味します。
具体的には以下のような項目です。
・サイト内のコンテンツにリンク切れを起こしていないか
・文字サイズが小さすぎないか
・識別のできる色のコントラストになっているか
・キーボードからwebサイトが操作閲覧可能か フォームの入力が可能か
・『全てのユーザー』には障がいがある方も含めて考えられているか
すなわちアクセシビリティが、
「ユーザーの目的達成」に対して実現可能性であり、
「ユーザーの目的達成」の難易度の指標がユーザビリティとなります。
ユーザビリティとアクセシビリティの違いは、
「実店舗にお買い物にいく」
と置き換えるとイメージがつきやすいです。
あなたには前々から気になっていたアパレルのお店があり、
初めてお店に行ってみることにします。
アクセシビリティの問題:
「お店へ辿り着けない・・・」
杖が手放せないおばあちゃんと一緒に洋服を買いに行こうとしています。
Webサイトで調べたところ、載っている情報は乏しく、
かろうじて住所だけが分かる状態。
取り敢えず住所の近くまで行って見ますが、
それらしきお店は見当たりません。
小さな英語の看板があり、
その案内先の小道を進みたいところですが、
どうやら斜面の急な階段を登るようです。
果たして目的達成が可能でしょうか?
ユーザビリティの問題:
「探している商品が見つからない・・・」
一方ユーザビリティは、
そのお店の中で欲しかったネックレスを見つけるのが困難。
フロアガイドは英語だけで、なんとなく従って進むも、
婦人服と紳士服にフロアが分かれていない(分かりづらいナビゲーション)
安い!と思ってタグでサイズを確認すると、
良く分からないヨーロッパサイズで表記されていてラベル名が分かりづらい。
果たして目的達成は簡単だったでしょうか?
そして、こんな購入体験をしたあなたは、
次このアパレルのお店に再来店するでしょうか?
自分は慣れたのでなんとかなりますが、
他の人に勧めるでしょうか?
道を歩くのに看板というナビゲーションがないと迷うのと同様に、
Webサイト上で、正しいナビゲーションがないと、
ユーザーは当然情報には辿り着けません。
しかもWebサイトは、
テキストと画像がナビゲーション情報として殆どです。
障害者、高齢者、使用言語、コンテキスト、
利用環境やデバイスの違いを超えて、
あらゆるすべてユーザーが一律に情報を取得できる環境を用意することで、
アクセシビリティは実現されます。
また、その上で例えば、
一貫性のあるナビゲーションやわかりやすい見出し、
入力項目が最低限のフォーム画面、
リンク先コンテンツが予測できるボタンなど、
ユーザーが目的を達成しやすくすることが、
ユーザビリティの高いWebサイトとなり、
結果的に質の高いユーザー体験、再来訪に繋がるのです。
ユーザビリティとアクセシビリティについて、
まとめてみましたが如何でしたか?
Web用語は、難しいですね。
これは、
実際にホームページを作ってみると分かり易いかも知れませんね。
ユーザビリティとアクセシビリティの本も出ていますので、
そちらを読んでみるのも良いかもしれません。