サルコペニアとフレイルの違いはなに?予防するための食事療法や運動療法は?

 

 

サルコペニアフレイル

 

あまり聞きなれない言葉で、
初めて聞かれる方も多いのではないかと思います。

 

しかし、
サルコペニアやフレイルという言葉は、
我々が年令を重ねるとともに、
逃れることが出来ない“老い”を表す言葉です。

 

このサルコペニアやフレイルという言葉の表現する、
微妙な違いについてまとめています。

 

また、
サルコペニアやフレイルという状態になることを、
予防するため、
ぜひやっておきたい食事療法や運動療法について、
考えてみました。

 

紹介したいと思います。

 

サルコペニアとフレイルの違いはなに?

 

まず、サルコペニアとはですが、

 

サルコペニアとは、

加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、
握力や下肢筋・体幹筋など全身の「筋力低下が起こること」を指します。

 

または、
歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど、
「身体機能の低下が起こること」を指します。

 

サルコペニアという用語は、
Irwin Rosenbergによって生み出された造語で、
ギリシャ語で筋肉を表す「sarx (sarco:サルコ)」と、
喪失を表す「penia(ぺニア)」を合わせた言葉です。

 

サルコペニアは、
加齢が原因で起こる「一次性サルコペニア」と、
加齢以外にも原因がある「二次性サルコペニア」とに分類されます。

 

サルコペニアは加齢以外にも、
日常生活動作や疾患、栄養状態によっても起こります。

 

 

・寝たきりの生活や活動性が低下することによって起こる廃用によるもの

 

・癌や虚血性心不全、末期腎不全、内分泌疾患などの疾患によるもの

 

・栄養の吸収不良、消化管疾患や薬の副作用による食欲不振、


エネルギー・タンパク質の摂取不足によるもの

 

などがあります。

 

 

続いてフレイルは、

海外の老年医学の分野で使用されている、

英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源となっています。

 

「Frailty」を日本語に訳すと、
「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などを意味します。

 

日本老年医学会は、
高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、
正しく介入すれば戻るという意味があることを強調したかったため、
多くの議論の末、
「フレイル」と共通した日本語訳にすることを2014年5月に提唱しました。

 

 

フレイルは、
厚生労働省研究班の報告書では、
「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、
複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、

生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、

一方で、
適切な介入・支援により、
生活機能の維持向上が可能な状態像」とされており、
健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。

 

 

多くの方は、
フレイルを経て要介護状態へ進むと考えられていますが、
高齢者においては、
特にフレイルが発症しやすいことがわかっています。

 

 

高齢者が増えている現代社会において、
フレイルに早く気付き、
正しく介入(治療や予防)することが大切です。

 

サルコペニアとフレイル、
どちらも加齢に伴う衰えを主とした状態を表す言葉です。

 

そこで、
サルコペニアとフレイルの違いは?ですが、
どちらも加齢に伴う機能低下を意味しています。

 

サルコペニアとは筋肉量減少を主体とした、
身体機能の低下を主要因としているのに対して、

 

フレイルは、
移動能力、筋力、バランス、運動処理能力、認知機能、栄養状態、
持久力、日常生活の活動性、疲労感などの、
多岐にわたる衰えを含んだ虚弱と考えるとよいでしょう。

 

 

サルコペニアとフレイルを予防するための食事療法は?

 

おさらいになりますが

 

サルコぺニアとは・・・

 

筋肉量の減少とともに、筋力や身体機能が低下
している状態のこと

 

 

フレイルとは・・・

 

加齢に伴い、身体の予備能力が低下し、
健康障害も起こしやすくなった状態の事です。

 

 

フレイル・サルコペニアに該当する高齢者において、
筋肉を大きくする(減らさない)ことは、
介護予防や転倒予防にもつながるため、非常に重要です。

 

そのために特に有用とされているのが運動と栄養です。

 

筋力や筋肉量の改善には、運動と栄養単独の場合よりも、
運動と栄養を併用した方が良いとされています。

 

 

・特に重要な栄養素とは?

 

たんぱく質・ビタミンDです。

 

 

★たんぱく質:

 

筋肉、内臓などをつくる栄養素。

 

肉・魚・卵・大豆製品・乳製品に多く含まれます。

 

筋肉量を増やしたい場合は、
体重1kgあたり、1.2〜1.5gとると良いです。

 

※体重60kgの人が必要なたんぱく質は72〜90gです。

 

 

目安量

 

鶏ささみ肉(1本:約40g)

たんぱく質量:9.2g

 

卵(Mサイズ1個:50g)

たんぱく質量:6.2g

 

 

★ビタミンD:

カルシウムをコントロールする栄養素で、
骨を強くする役割が知られていますが、
最近では筋肉を強くする役割も明らかになってきています。

 

 

目標量…5.5㎍/日(目安量)

※100㎍/日摂取しても問題ないといわれています。

 

 

しめじ(1房:約100g)

ビタミンD量:2.2㎍

 

さけ(1切れ:約80g)

ビタミンD量:25.6㎍

 

 

フレイル・サルコペニアは、
要介護状態に陥る大きな要因になるので、
日常の生活場面で予防や改善に取り組むことはとても重要です。

 

 

食事面では不足しがちな栄養素を補うことが大切です。

 

1日3食しっかり食べるようにしましょう。

 

量が食べられない方は間食を上手に使うことをお勧めします。

 

 

サルコペニアとフレイルを予防するための運動療法は?

 

サルコペニア、フレイルの運動療法ですが

 

高齢者に対し適切な運動療法を行うと、
サルコペニア=筋力低下に対しては、
高齢者であっても運動療法によって筋力が維持される、
ということが一部研究で報告されています。

 

 

運動療法は個人に合ったものから始めることが大切です。

 

ベッドの上で足の運動を行うことから始まり、
椅子に座ったり立ち上がったりを繰り返したり、
歩行距離を徐々に延ばしていくように運動強度を調整します。

 

 

筋力が低下している状態で、
いきなり立ち上がったり、無理に歩行しようとすると、
転倒や骨折を起こす危険があります。

 

また運動療法は、栄養療法とセットで行う必要があります。

 

低栄養状態で運動を行っても筋肉がつかないどころか、
低栄養状態を助長してしまいます。

 

筋肉をつけるために必要な、
良質なタンパク質を摂れるような食事指導をします。

 

 

あとがき

サルコペニアもフレイルも、
高齢者に起きるものという事が良く分かりました。

 

高齢者だけでなくても、
日頃の運動や食事を気を付けなければいけませんね。

 

私も、少しずつ運動をしようと思います。

そして、良質なタンパク質を摂りたいですね。

 

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